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野菜・果物の健康維持機能に関する研究動向
 
 5.果物の機能性に関する研究動向

a. ペクチンでコレステロールが低下

リンゴやカンキツ類等の果物には、リンゴ水溶性食物繊維の一種であるペクチンを豊富に含みます。ペクチンは、1960年代前半の研究から総コレステロールを低減する物質として報告されています。コレステロール値の高いハムスターにリンゴ食べさせる試験を行った結果、善玉コレステロール(HDL:高密度リポ蛋白質)と悪玉コレステロール(LDL:低比重リポ蛋白質)の比率は,リンゴを豊富に与えた食餌によって改善されることを報告しています1,2)。そのほか、ラットなどでもペクチンによりコレステロールの低下が認められています3〜5)

ハムスターなど動物実験結果が、人にも当てはまることが、確認されています。中年の高リポ蛋白血症の患者は虚血性心臓病発症のリスクが高まります。そこで、高リポ蛋白血症患者に対してリンゴのペクチンを1日15g摂取したグループと摂取しないグループとを比較したところ、前者では有為に総血清コレステロールとトリグリセライド量が低下し、善玉コレステロール(HDL)が増加しました。そして、リンゴペクチンを摂取してから90日後には、健常者の脂質構成に近づきました6)。また、グレープフルーツでは、ヒト介入研究で、ペクチンが高コレステロール血症の患者のコレステロール値(総コレステロール、LDLコレステロール値、LDL/HDL値)を有意に改善しました7)。その他の論文でも人での効果が認められています8〜10)。これらの研究から、コレステロール値の高い人は、果物をたくさん食べるとコレステロール値の低減と、質の改善が期待できます。

(文責 田中敬一)

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