| 3.主な果物の生理機能 |
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k.ブルーベリー
ブルーベリーには果物・野菜類の中でも、特に抗酸化能を有する化合物が豊富に含まれています 。多くの研究者がこの点に着目し、機能性に関する研究が盛んに行われています。ブルーベリーにはアントシアニンをはじめとするポリフェノールが豊富に含まれていますが、これらアントシアニン類の抗酸化作用 、抗腫瘍作用 、血管内皮細胞や血管平滑筋に対する作用 , 、抗糖尿病作用 、など様々な生理機能が報告され、またヒト試験においてもブルーベリーを投与することで血中の抗酸化能が上昇することも報告されています 。このようなことから、ブルーベリーはがんや高血圧、糖尿病などの生活習慣病の予防に有効ではないかと考えられます。
特に近年の研究から、ブルーベリーエキスを長期間摂取させたラットでは、老化にともなう脳神経機能の障害を顕著に抑制することが明らかとなっています 。このメカニズムとして、老化に伴う脳の高次機能低下には酸化ストレスが大きく関与していることが近年明らかになりつつありますが、この酸化ストレスに対してブルーベリーに豊富に含まれるアントシアニン類などが抑制的に働いているものと考えられます。また近年では、老齢ラットの脳高次機能低下抑制だけでなく、実験的に誘発させた虚血-再灌流モデルの学習能改善効果および神経細胞死の抑制効果なども報告されています , 。さらに遺伝子改変を行ったアルツハイマー病態モデルマウスに対する記憶学習能の改善効果、移植した線条体ドーパミン神経系に対する生存維持効果が確認されています , 。このようにブルーベリーには中枢神経系に対して優れた効果を有することが多くの研究から明らかとなってきましたが、最近ではブルーベリーに含まれる幾つかのアントシアニン類が血液-脳関門を通過し、脳組織中に存在することも明らかにされています 。このことからブルーベリーの効果はアントシアニン類が脳内に到達して直接神経細胞に対して効果を発揮するのではないかと考えられます。一方、ブルーベリーなどに含まれるアントシアニンの眼に対する効果もヒト介入試験により明らかにされています 。
その他にも興味深い研究例としてHelicobacter pylori(ピロリ菌)に対する抗菌作用についての報告があります 。この菌は胃潰瘍の原因の一つ考えられており、またClarithromycinという抗生物質に対する薬剤耐性化が知られています。ブルーベリーエキスはピロリ菌に対する抗菌作用ばかりでなく、ピロリ菌のClarithromycinに対する薬剤感受性も高めことが明らかになりました。
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