単独の成分の摂取ではなく、いろいろな野菜を食べ合わせることが大切です。
<五明紀春氏 農学博士、女子栄養大学教授>
野菜は、ビタミンや鉄など私たちの体に必要な微量栄養素の供給源として大きなウエイトを占めています。さらに最近野菜の生理機能成分が有効なことがわかってきました。たとえば日本人がよく食べる小松菜やブロッコリーなどは、抗がん成分、免疫能を増強する成分、抗コレステロール成分などを含んでいます。
野菜は動脈硬化、老化、がんを促進する活性酸素の抑制にも役立ちますが、ビタミン以外の抗酸化物質もたくさん見つかっています。また、アメリカで約5,000の研究文献から、野菜・果物ががんのリスクを低下させる可能性が明らかにされています。
しかし、がんに予防効果のある抗酸化物質のひとつを錠剤にして摂取したら、むしろがんが増加してしまったという、フィンランドの研究結果があります。このことは、がんの予防には、単独の成分のみの作用ではなく、野菜・果物に含まれるさまざまな成分の複合的な作用が必要であることを示していると考えられます。
野菜の成分は奥が深く、今後一層の解明が進むでしょう。さまざまな成分が体内で有効に働くように、たくさんの野菜をいろいろ食べ合わせることが重要です。 |