d. 心臓病と野菜摂取の関係
心臓病の発症率や心臓病による死亡率と野菜摂取との関係についての代表的な研究を表8に示しました。
フラミンガム研究は心臓病に関連したコホート研究として長い歴史をもっています。この研究では、野菜と果物の摂取を増やすと、心臓発作のリスクが低下することを示しています。米国におけるその他の研究でも、野菜・果物摂取が多いグループでは心臓発作のリスクが低いことを示しています。
ただし、最近の研究では野菜摂取が動脈硬化症や心臓病発症と関連がみられない集団もあることを示しており、今後の研究が必要です。2006年には20万人を対象としたメタアナリシスによって、野菜・果物摂取を1皿増やすことによって相対リスクが低下することが発表された。
2007年の研究として、わが国で行われた研究をリストに加えました。この研究は直接野菜摂取をみたものではありませんが、野菜・魚・大豆製品等を中心とする食事パターンでは、心血管疾患のリスクが低下することが明らかにされています。
表8 心臓病と野菜摂取の関連
| 研究番号 |
発表年 |
研究名 |
対象者数 |
観察期間 |
結果の概要 |
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1995年 |
フラミンガム研究(コホート、米国) |
832 |
20年 |
果物・野菜の皿数を1日に3皿増やすと、心臓病のリスクが低下する。 |
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1999年 |
看護婦健康調査、医療専門家健康追跡調査 |
女75,596
男38,683 |
女 14年
男 8年 |
野菜・果物の摂取量を5段階に分けて評価。最も高いグループでは最も低いグループに比べてリスクは0.69。
1日に1皿増やすとリスクは6%低下。 |
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2000年 |
女性健康調査(コホート、米国) |
39,127 |
5年 |
心臓病による死亡、手術を受けた者について、果物、野菜、果物・野菜摂取を5段階で評価して、リスクの低下。 |
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2000年 |
医療専門家健康追跡調査 |
44,875 |
8年 |
望ましい食事(野菜、果物、豆、全粒穀類、魚、鶏肉)を摂取しているグループではリスク低下。 |
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2002年 |
国民健康・栄養調査疫学追跡研究(コホート、米国) |
9、608 |
19年 |
果物・野菜の摂取が1日に3回以上と1回以下を比較したところ、心臓発作や心臓病による死亡に差がある。 |
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2003年 |
集団動脈効果リスク研究(ARIC、米国のコホート) |
15,792 |
11年 |
アフリカ系米人では野菜・果物摂取が高い場合はリスク低下。白人では有意ではない。 |
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2004年 |
PRIME研究(フランス、北アイルランドのコホート研究) |
8,087 |
5年 |
野菜の摂取量との関連はない。柑橘類の摂取量が多いと心臓病発症は低下する。 |
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2006年 |
メタアナリシス |
20万人 |
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野菜・果物摂取を1皿ふやすと、相対リスクは4%低下 |
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2007年 |
コホート研究 |
日本人40,547人 |
7年 |
大豆製品・魚・海藻・野菜・果物・緑茶の食事パターンは心血管疾患のリスクが低下 |
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